検査内容詳細
診察
聴診および視診、触診等により他覚症状の有無をみます。
問診
既往歴や現病歴(今までにかかったことのある病気や、受けた手術、薬の副作用、アレルギーなど)、自覚症状等をお伺いします。また現在何らかの自覚症状や不安なことがあれば、それもお伺いします。
身体測定
身長、体重、腹囲などを測定し、標準体重、BMI、肥満度を調べます。
腹囲
おへその周囲を測定した値です。日本では男性85cm以上・女性90cm以上の場合、メタボリックシンドローム(内臓肥満症候群)の可能性があるとされています。
標準体重
身長(m)²×22で計算されます。この体重に近い人は様々な病気になる確率が低いとされています。
BMI
体重(kg)÷身長(m)²で計算されます。標準値は22で、25以上は「肥満」、18.5未満は「やせ」と診断されます。
肥満度
BMIの数値をもとに、以下のように肥満度が判定されます。
BMI(kg/m2) | 判定 |
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BMI < 18.5 | 低体重 |
18.5 ≤ BMI < 25.0 | 普通体重 |
25.0 ≤ BMI < 30.0 | 肥満(1度) |
30.0 ≤ BMI < 35.0 | 肥満(2度) |
35.0 ≤ BMI < 40.0 | 肥満(3度) |
40.0 ≤ BMI | 肥満(4度) |
血圧測定
血圧はご家庭で測定する場合と医療機関で測定する場合とでは、緊張や環境の変化などで測定値が異なる場合があります。当院では2回以上測定し、判定いたします。判定の基準は以下のようになります。
収縮期血圧 | 拡張期血圧 | ||
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正常血圧 | 120未満 | かつ | 80未満 |
正常高値血圧 | 120~129 | かつ | 80未満 |
高値血圧 | 130~139 | かつ/または | 80~89 |
Ⅰ度高血圧 | 140~159 | かつ/または | 90~99 |
Ⅱ度高血圧 | 160~179 | かつ/または | 100~109 |
Ⅲ度高血圧 | 180以上 | かつ/または | 110以上 |
(孤立性)収縮期高血圧 | 140以上 | かつ | 90未満 |
視力検査
左右5m視力を測定します。とくに眼の病気がないのに裸眼視力が0.7未満の場合は、近視・乱視が考えられます。
基準範囲 | 要注意 | 異常 |
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1.0以上 | 0.7-0.9 | 0.6以下 |
聴力検査
左右の耳に関し、詳細な検査では、低音域から高音域まで、下記の周波数で測定します。
・250Hz ・500Hz ・1000Hz ・2000Hz ・4000Hz ・8000Hz
一般的な健診では、低音域では1000Hz、高音域では4000Hzの二つを調べます。1000Hzは、日常会話の音域の代表とされる周波数で、一方4000Hzは、年齢とともに聴力が低下した際に、早くから聴きにくくなる周波数として知られているため、聴力低下の早期発見に向いているとされています。
心電図検査
心臓の電気信号を記録します。主に不整脈や狭心症・心筋梗塞・心筋症等の診断に有用です。当院では、安静時12誘導心電図検査を行います。ベッドに横になっていただき、安静時の心電図を記録する検査です。手足に4ヶ所・ 胸部に6ヶ所、電極をつけ、心筋の活動時に発生する微弱な電流を計測し、波形に表わして記録します。
心臓の電気的な活動の様子をグラフの形に記録することで、不整脈の有無、心筋の血液循環の不良(狭心症)、心筋の壊死(心筋梗塞)などがわかります。
胸部レントゲン検査
胸部レントゲン検査は、人間ドックなどでは正面と側面の2方向からの直接撮影を行います(一般の健診では正面の1方向)。この検査では、左右の肺や心臓、大血管など、胸部の臓器の形や病変を検査します。肺がんや肺結核、肺炎などの肺の病気の発見に役立ちます。
レントゲン検査で使われるX線は放射線の一種ですが、一回の被曝量は約0.06mSvときわめて低く、極端な回数を重ねない限り人体への影響はほとんどないと考えられています。ただし妊娠中、または妊娠の可能性がある方は、胎児への影響が心配されますので、お申し出ください。
胃部レントゲン検査
食道・胃・十二指腸をX線で撮影して観察し、異常の有無を調べる検査です。その際、発泡剤を飲んで胃を膨らまし、さらに造影剤であるバリウムを飲んでいただきます。これはX線にうつる薬剤で、胃の粘膜などに付着して臓器の形状を調べることができます。検査に当たっては前日から食事や飲料の摂取制限があります。また撮影中、技師の指示に従って、体を仰向けやうつ伏せ、左右に回転させるなどしていただきます。
肺機能検査
肺機能検査は、スパイロメーターという機器を使用して肺に出入りする空気の量を測定し、呼吸機能の評価をする検査です。これにより肺活量やフローボリュームカーブ(努力肺活量)を調べます。肺活量は通常の呼吸から最大まで息を吸い込み、その後、吸った息を全て吐きだし、そのときの全呼気量を測定したものです。またフローボリュームカーブとは、最大まで息を吸い込み、そこから、できるだけ速く一気に息を吐きだして得られる呼吸曲線で、努力肺活量と1秒量などが計測でき、各種呼吸器疾患の有無が確認できます。
努力性肺活量 | 最大限に吸い込んだ息を、一気に吐き出した時の空気の量 |
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%肺活量 | 年齢や性別から算出された予測肺活量(基準値)に対しての、実測肺活量の比率 |
1秒量 | 努力性肺活量のうち、最初の1秒間に吐き出された空気の量 |
1秒率 | 努力性肺活量に対する1秒量の比率 |
%肺活量が低い場合は、肺が硬くなっていたり、呼吸筋が弱くなっていたりする、間質性肺炎・サルコイドーシス・肺線維症・胸膜炎などの疾患が考えられます。また、1秒率が低い場合は、気道が狭くなって息が吐きにくくなるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)・気管支喘息などが疑われます。
血液学的検査
血液学的検査とは、赤血球・白血球・血小板などの数や形態を調べることで、炎症や貧血、疾患の有無等がわかる検査です。
白血球数 | 白血球は免疫に関わる働きをする血液成分です。個人によって数には差がありますが、感染症など炎症を伴う疾患、白血病、またストレスや喫煙などで増加します。 |
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赤血球数 | 脱水・喫煙などでは高い値を示します。高い値の場合は血液がドロドロの状態と言えます、低い値の場合は貧血状態を示します。 |
ヘマトクリット(Ht) | 血液全体に占める赤血球の割合です。高い場合は脱水や多血症、低い場合は貧血の可能性があります。 |
ヘモグロビン(Hb) | ヘモグロビンは赤血球に含まれ、各組織に酸素を運ぶたんぱく質です。高い値の場合は脱水や多血症が疑われます。ストレスや喫煙などでも増加します。低い値の場合は鉄欠乏性貧血などの貧血が疑われます。 |
MCV・MCH・MCHC | MCVは平均赤血球容積、MCHは平均赤血球ヘモグロビン量、MCHCは平均赤血球ヘモグロビン濃度のことで、これらの値を調べることは、貧血の種類や原因を推測するときに役立ちます。 |
血小板数 | 血を止めるための重要な細胞である血小板の数を測定します。多すぎても少なすぎても、何らかの疾患が疑われます。 |
血液像(白血球分画) | 白血球には好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球の5種類が存在し、それぞれの割合は異なります。これを白血球分画といいます。体になんらかの異常が発生すると、この割合に変化が現れます。その増減を測定することにより、病気の種類が推測できます。 |
生化学的検査
生化学的検査とは、血液を使用する検査のひとつで、血液の血清や血漿中に含まれる各種物質の濃度を測定することにより、全身状態、各臓器の状態を推測することができます。それぞれの臓器などに関連した検査項目については、以下のようなものがあります。
肝臓
AST ALT γ-GTP |
ALTとASTは肝細胞で作られる酵素で、肝臓に障害が起こると血液中に流れる量が増えます。γ-GTPは、たんぱく質を分解する酵素で、肝臓、腎臓、膵臓の細胞に障害があると血液中に流れ出てきます。そのため、数値が高い場合、肝細胞障害や胆道系疾患が疑われます。 |
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LDH | LDHは血清乳酸脱水素酵素という血清中に含まれる酵素で、肝臓のほか、心臓・赤血球・腎臓・筋肉・皮膚などほとんどの臓器に含まれているものです。これらの臓器に異常が生じると、数値が上昇します。 |
総ビリルビン 直接ビリルビン |
ビリルビンとは、古くなった赤血球にあるヘモグロビンが壊れてできる黄色い色素のことで、血液によって肝臓に運ばれ、処理されて胆汁に排泄されます。処理される前を間接ビリルビン、処理された後を直接ビリルビンと言います。数値が高くなる原因としては、肝炎や肝硬変など肝胆道系疾患や体質性黄疸が考えられます。 |
総蛋白 アルブミン (A/G比) |
血液中に含まれる蛋白の総量と、そのうちの肝臓で作られるアルブミンの量を調べるものです。総蛋白の約3分の2を占めるアルブミンは主に栄養状態の指標となります。残りの蛋白はグロブリンと呼ばれ、アルブミンとグロブリンの比(A/G比)は、腎疾患や肝硬変・栄養不足、さらに炎症状態が長引いていると低下します |
膵臓
アミラーゼ | アミラーゼはデンプンを糖に分解する消化酵素のことで、膵臓や唾液腺でつくられます。膵臓の細胞が破壊されることによって血液や尿の中にアミラーゼが流出するため、数値が高い場合は、膵臓や唾液腺の炎症などの異常が疑われます。 |
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脂質
総コレステロール | コレステロールは細胞膜やホルモンなどのもととなる重要な栄養素ですが、血液中において基準値を外れてしまうと、動脈硬化など様々な障害が現れます。総コレステロールは、HDLコレステロールとLDLコレステロール、中性脂肪から算出されます。 |
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HDLコレステロール | 善玉コレステロールと言われ、体に余ったコレステロールを回収する働きがあり、動脈硬化を起こしにくくします。肥満、運動不足、喫煙などによって数値が下がります。 |
LDLコレステロール | 悪玉コレステロールと言われ、体の隅々までコレステロールを運ぶ働きがあり、過剰になると動脈硬化を促進します。動物性脂肪の摂り過ぎ、肥満、運動不足、また体質などが原因で数値が高まります。 |
中性脂肪 | 中性脂肪はエネルギーとして消費しきれなかった分を肝臓や血中に蓄える働きがありますが、過剰になれば肥満の原因となります。動脈硬化の危険因子のひとつで、体質のほか、運動不足、炭水化物やアルコールの過剰摂取が高い値の原因となります。 |
腎臓
尿素窒素 クレアチニン |
尿素窒素は、たんぱく質が利用された後にできる老廃物です。クレアチニンは筋肉に含まれているたんぱく質の老廃物です。どちらも本来は、腎臓の糸球体でろ過され尿中に排泄されますが、腎臓の障害で機能が低下すると、ろ過しきれずに血液中に溜まるため、血液中の値が高くなります。 |
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eGFR | 推定糸球体ろ過量(estimated glomerular filtration rate)の略で、血清クレアチニン値から年齢・性別を考慮して算出された腎機能を表す数値です。60未満の場合は、腎機能低下が疑われます。年齢や尿所見と合わせて総合的に判断します。 |
その他
Fe、Ca、P | Feは血清鉄をさし、体の中の酸素を組織へ運搬するヘモグロビンの構成因子のひとつです。貧血の原因や白血病などを調べることに役立ちます。Caは血清カルシウム、またPは血清リンのことで、どちらも内分泌疾患、骨代謝異常、腎不全などの検査に利用されます。 |
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血清検査
血清とは、血液が凝固したときに分離してできる上澄みのことで、淡黄色の透明な液体成分です。ここから体内に入った病原体(抗原)や、病原体を撃退するために体内でできたたんぱく質(抗体)を検出し検査することができます。これにより、炎症・自己抗体、アレルギー、感染症などを調べられます。
主な検査項目としては、以下のようなものがあります。
CRP | 細菌などへの感染や、膠原病など自己免疫疾患による炎症、心筋梗塞など循環器の病気で組織が障害された場合などに増加するたんぱく質の一種がCRP です。血液中のCRPの量は、感染症や自己免疫疾患、循環器疾患の有無の検査に有効です |
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RF | RFはリウマトイド因子のことで、自己抗体のひとつです。主に関節リウマチの診断に用いられます。これが高い値を示した場合、関節リウマチのほかに、全身性エリテマトーデス、強皮症、シェーグレン症候群などが疑われます。 |
HBs抗原 | HBs抗原とは、B型肝炎ウイルス(HBV)の表面にある抗原で、これが陽性(高値)であれば、体内にB型肝炎ウイルスがあること、つまりB型肝炎であることを示します。 |
血糖検査
血糖は、血液中に含まれるブドウ糖を示し、生命維持に必要なエネルギー源としての役割を果たしています。血糖が高値な場合、糖尿病や代謝異常・膵臓疾患などが疑われます。
血糖検査では、以下の項目について調べます。
空腹時血糖 | 空腹時血糖は、通常10時間以上絶食した状態で血液を採取し、血糖値を調べ、異常の有無を診断するものです。値が126以上で、糖尿病が疑われます。HbA1cと併せて糖尿病の診断をします。 |
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HbA1c | HbA1cは、赤血球中のたんぱく質であるヘモグロビン(Hb)にブドウ糖が結合したもので、過去1~2ヶ月の血糖の平均を反映するものです。過去1~2ヶ月の血糖のコントロール状態を知る重要な指標となります。 |
尿検査
尿検査では、主に尿の中に含まれる糖、蛋白(たんぱく)、潜血の有無やその程度、尿比重などを調べます。腎臓などの泌尿器の病気のほか、糖尿病などの全身疾患の診断に役立ちます。調べる項目としては、以下のようなものがあります。
糖 | 尿に含まれるブドウ糖やグルコースなどの糖分(尿糖)を測定します。基準値を超えている「陽性」の場合、糖尿病のほか、膵炎、肝硬変、膵臓がん、甲状腺機能亢進症などが疑われます。 |
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蛋白 | 尿中の蛋白(尿蛋白)の有無により、腎臓や尿管などの障害の有無を調べます。蛋白の量が基準値を超える陽性の場合、尿路感染症、腎炎、ネフローゼ症候群などが疑われます。ただし風邪や過労、ストレスなどでも一時的に陽性になりますし、激しい運動をした後にも陽性となる場合があります。また妊娠中も尿蛋白がみられることがあります。 |
pH | 尿に含まれる水素イオン濃度のことをpHといいます。この水素イオン濃度は、尿が酸性なのか、アルカリ性なのかが分かります。尿pHが酸性の場合考えられる病気としては、腎炎、糖尿病、痛風(高尿酸血症)などが挙げられます。また尿pHがアルカリ性の場合考えられる病気としては、尿路感染、腎盂腎炎、膀胱炎、尿道炎などがあります。 |
潜血 | 尿中に血液が混じっていないか調べます。陽性の場合、尿路(腎臓、尿管、膀胱、前立腺や尿道など)の炎症、結石などが疑われます。ただし潜血検査だけでは原因を特定できませんので、ほかの検査と組み合わせて診断します。 |
尿比重 | 尿に含まれる水分と、それ以外の老廃物などの物質の割合を調べるものです。低比重(老廃物の濃度が低い)の場合は腎機能の低下、慢性腎炎、尿崩症などが、高比重(老廃物の濃度が高い)場合は糖尿病、尿路結石などが疑われます。ただし人間ドックなどの検査では、食事や飲水の制限をしているため、高比重となる場合があります。 |
便検査
便検査では、便潜血検査を行います。これは便に血が混じっているかどうか検査するものです。大腸がんの検査において有用で、陽性の場合、大腸がんが疑われます。
検査方法としてはヒトヘモグロビン2日法を採用しています。これはヒトヘモグロビンに反応する抗体などを用い、その反応によって便中の微量の出血を検出する方法です。スティックで便の表面をまんべんなく複数回擦り取って、スティック先端の溝に適量の便を採取し、検査します。それを2日行うことで、1日よりも高い確度で大腸がんを指摘できます。
※コースによっては1日法の場合があります。
眼底検査
眼底とは眼球の奥にあり、網膜や視神経、毛細血管などが集まった組織で、ものを見る上に置いては非常に重要なものです。この眼底の状態を検査するのが眼底検査です。眼底には様々な病気によって変化が現れるため、検査をすることによって、その発見をすることができます。検査に当たっては眼底鏡や眼底カメラなどの機器を用い、眼底の観察や写真の撮影をして、異常の有無を調べます。
眼底に変化を起こす病気としては、目の病気では緑内障や網膜剥離、加齢黄斑変性などがあります。これらの病気は放置していると視力が大きく低下してしまい、最悪の場合、失明に至ってしまいますので、検査によって早期に発見し、治療を開始することが重要です。また全身の病気として、糖尿病や高血圧、動脈硬化症などが眼底の変化を引き起こします。こうした病気が疑われた場合は、眼底検査も行うことが大切です。
眼圧検査
眼圧検査とは、眼球の内圧を調べる検査です。眼内には目に栄養を運んだり老廃物を排出したりする役割を持った「房水」が流れていますが、この房水の圧力が眼圧です。様々な理由で房水の流れに異常が生じると、眼圧が高まってしまいます。
検査方法としては非接触式眼圧計を用いるものと、接触式眼圧計を用いるものがあります。当院では、非接触式眼圧計で検査を行っております。目に風をあて、目の表面のへこみを測定して調べます。
眼圧検査は主に緑内障の診断の際に行われます。眼圧が高い場合は、視神経が障害されて緑内障を発症するリスクが増大します。ただし、眼圧が正常であっても発症する「正常眼圧緑内障」が日本人では多くみられますので、ほかの検査と組み合わせて行うことが大切です。
超音波検査
超音波検査とは、人の耳には聞こえない高い周波数の音波を当て、反射した音波の強さや反射するまでの時間などの情報をコンピュータにより画像化して異常の有無を検査するものです。「エコー検査」とも呼ばれます。レントゲンやCTと異なり放射線を使用せずに身体の内部を調べられるため、繰り返しの検査や、お子様や妊婦の方の検査でも安全に受けていただけます。
当院では、肝臓や胆のう、膵臓、腎臓、脾臓などの疾患の有無について調べる腹部超音波検査以外にも、頸動脈超音波検査や甲状腺超音波検査、乳房超音波検査、経腟超音波検査を行っております。
面接生活指導
人間ドックなどの各種健診において、検査終了後、医師による結果説明および生活指導などを行います。画像を用い、過去の検査結果があれば、それとも比較しながら、継続的な健康管理にも役立てていきます。
健診結果によって、以下のようなアドバイスを行っていきます。
異常なし・軽度異常(すべてA・B判定)の場合
- 今後も健康を維持するための生活などに関するアドバイスを行います。
要経過観察・再検査(C、C3判定がある)の場合
- 正常値を外れていた項目を改善するための、生活習慣改善のアドバイスを行います。
要治療・要精密検査(D、E判定がある)の場合
- 生活習慣改善のアドバイスを行います。
- 検査や治療に関する、受診医療機関の相談などを行います。
オプション検査
乳がん検診
乳がんは、女性のがんの中で罹患する人が多く、死亡原因の上位に位置するがんです。初期には自覚症状があまりありませんが、早期に発見すれば、治癒する確率も高まるため、定期的に検診をすることが大切です。乳がん検診での検査としては、触診、乳房超音波検査、マンモグラフィ検査を行います。
乳房触診 | 医師が乳房に触れて観察し、しこりの有無や乳房の皮膚の異常、乳頭からの分泌物、脇の下のリンパ節の腫れなどの異常がないかどうかを確認します。 |
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乳房超音波検査 | 超音波で乳房内部の状態を調べる検査です。乳房内の病変の有無、病変の大きさ等を確認します。乳腺の密度が高い女性において有効な検査であるとされています。 |
マンモグラフィ検査 | 乳房専用のレントゲン検査で、横方向からの圧迫の1方向または、横方向からの圧迫と、上下方向からの圧迫の2方向の撮影を行います。これにより、乳房の腫瘍の有無、腫瘍があった場合の大きさや形、また石灰化の有無を観察します。 |
子宮がん検診
子宮がんには、腟の一番奥にある子宮の入り口である子宮頸部にできる「子宮頸がん」と、子宮頸部のさらに奥にある子宮体部にできる「子宮体がん」の2種類があります。それぞれ原因や発症しやすい年齢などは大きく異なっていますが、子宮頸がん、子宮体がんともに早期発見、早期治療での治癒率は大きく高まりますので、定期的に検診を受けることが大切です。
子宮がん検診の種類としては以下のようなものがあります。
内診 | 医師が手の指を腟の中に入れ、反対の手でお腹を押して子宮や卵巣の大きさを確認する検査です。 |
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細胞診(頸部・体部) | 細いブラシ状の検査器具を使って、子宮頸部(子宮の入り口)、もしくは子宮内膜の細胞を擦って細胞を採取し、異常な細胞の有無を顕微鏡で調べる検査(病理診断)です。細胞の形から、がんや前がん病変の有無を確認します。少し出血する場合がありますが少量のことがほとんどです。 |
経膣超音波検査 | 経腟式の超音波検査で、内診だけでは分からない子宮や卵巣の状態が調べられます。子宮内膜の状態を調べられるほか、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜症、卵巣腫瘍の有無なども確認できます。ただし検査機器を膣から挿入する検査になりますので、性交渉未経験の方や、加齢などが原因で膣が狭い方は検査できない場合があります。 |
HPV検査
子宮頸がんの検査では、細胞診のほかにHPV検査があります。子宮頸がんはHPV(ヒトパピローマウイルス)というウイルスの感染が原因となります。感染後、がんに進行するまでには時間がかかるため、このウイルスに感染しているかどうかを調べることで、早期発見に繋がります。
検査方法としては、細胞診と同様に採取した細胞が、子宮頸がんの原因であるウイルスに感染しているかどうかを調べます。細胞診と同時に検査可能です。
骨密度検査
骨密度検査は、主に骨粗しょう症の診断に用いられる検査です。骨粗しょう症とは、骨を支えている組織がスカスカの状態になり、骨が弱くなって折れやすくなってしまう病気のことです。主な原因は、加齢によって骨を形成するスピードより、骨を吸収するスピードが上回ってしまうことによります。
骨の強度が低下することにより、ちょっとしたことで骨折してしまい、それがもとで介護が必要な状態にもなりかねない、非常に注意が必要な病気です。男性に比べて女性の割合が多く、80歳以上の女性では2人に1人以上が骨粗しょう症であると言われています。
DIP法
骨密度検査では、DIP法と呼ばれる検査法を用います。DIP法とは手の第2中手骨(人差し指)とアルミスケールを同時にレントゲン撮影し、中手骨とアルミスケールとの陰影濃度を比較して骨密度を算出します。
動脈硬化検査
動脈硬化自体には自覚症状はありませんが、そのままにしておくと心臓や脳などの血管が障害され、狭心症や心筋梗塞などの心臓疾患、脳梗塞や脳出血といった脳疾患など重篤な病気を引き起こします。自分の血管の状態について知っておくことは非常に重要です。
動脈硬化を検査する方法としては以下のようなものがあります。
頸動脈超音波 検査 |
首にプローブという器具を密着させて頸動脈を超音波で観察します。血管内にプラークができていないか等、血管壁の状態を確認できます。 |
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血圧脈波検査 |
血管を流れる血液の脈動の速さや四肢の血圧を測り、血管の硬さと狭窄(動脈硬化の程度)を調べる検査です。この検査ではCAVI(心臓足首血管指数:血管の硬さ)、ABI(上腕と足首の血圧比:血管の詰まり具合)が判ります。 CAVI:心臓から足首までの動脈の硬さを反映する指標のことで動脈が硬いほど高い値となります。 ABI:上腕と足首の血圧の比を測定することで血管の狭窄の程度が分かります。健常人の場合、足首血圧は上腕血圧より高いのが普通ですが、足の動脈が脂質等で詰まったりすると、血流が悪くなり上腕の血圧より低くなり、上腕と足首の血圧比の値が低くなります。 |
腫瘍マーカー検査
腫瘍マーカーとは、体内にがんができた際、その種類によって特徴的に作られるたんぱく質などの物質が血液に現れるものです。がんの診断の補助や、診断後の経過、治療の効果をみることなどに利用されます。ただし良性疾患で高値になる、がんがあるのに正常値を示すといったことがあり、また、がんのある場所は特定できないため、単独での診断は難しく、画像診断などほかの検査と併せて、医師が総合的に判断します。
腫瘍マーカー検査は血液検査によって行い、以下のような種類があります。
CEA | 胃がん、大腸がんなどの消化器系悪性腫瘍、肺がん、乳がん、甲状腺がん |
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AFP | 肝臓がん |
CA19-9 | 胃がん、大腸がん、膵臓がん、胆道がん、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣がん、肺がん、子宮体がんなど |
PSA | 前立腺がん |
CA125 | 婦人科系がん(卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がん) |
シフラ | 肺がん |
NSE | 肺がん、神経芽細胞腫など |
CA15-3 | 乳がん、卵巣がんなど |
SCC | 子宮頸がん、肺がん、食道がん、頭頸部がんなど |
内視鏡検査
食道、胃、十二指腸を検査する有効な方法として、上部消化管内視鏡検査があります。胃カメラとも呼ばれるもので、口や鼻からチューブ状のビデオスコープカメラを挿入し、実際に消化管の内部の様子を、モニタを通じ鮮明な画像で確認します。組織を採取することもでき、病理診断も行えます。胃・十二指腸潰瘍や萎縮性胃炎、炎症性疾患、さらに胃がんなどの鑑別・診断がより精密にできる、各種疾患の早期発見・早期治療に大きく役立つものです。
胃カメラでは以下のような病気の診断に役立ちます。
- 逆流性食道炎
- 食道がん
- 食道裂孔ヘルニア
- 好酸球性食道炎
- 食道静脈瘤
- 胃十二指腸潰瘍
- 萎縮性胃炎
- 胃ポリープ
- 胃がん
- 胃アニサキス症
など
胃カメラ検査は苦しいというイメージがありますが、とくに舌の奥にカメラが触れて「おえっ」となる嘔吐反射が苦手という方も多いでしょう。当院では舌の奥に刺激の少ない鼻からの検査(経鼻内視鏡)も用意するなど、苦痛の少ない検査を目指しています。
また当院では、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医である所長が検査を担当します。なお上部内視鏡検査は要予約となっています。検査前の食事制限などがありますので、お気軽にお問い合わせください。
Flora Scan®(フローラスキャン)
便検査で腸内フローラの状態を調べる検査です。
完全予約制となっており、ご受診時に検査キットをお渡ししております。
ご自宅にて検体を採取いただく検査です。
腸内フローラタイプから現在の食事傾向(栄養素)や生活習慣病/疾患との関連性を知ることができます。
詳しくは「腸内フローラ検査サービス Flora
Scan」公式サイトをご覧ください。
LOX-index®(ロックス・インデックス)
脳梗塞や心筋梗塞のリスクを評価する血液検査です。採血のみで検査が可能です。
この検査では、血液中で酸化した超悪玉コレステロール“酸化変性LDL(LAB)“と、それを血管の壁に取り込み動脈硬化を進ませる“LOX-1”というたんぱく質の2項目を測定し、将来の脳梗塞や心筋梗塞の発症危険度を評価します。
詳しくは「LOX-index®」公式サイトをご覧ください。